2017年7月21日金曜日

児相職員1名につき児童虐待の対応43件!児童相談所の児童虐待対応の状況

10年前に児童相談所職員の対応ケース件数が1人あたり40件と聞いたことがある。現在はどうなっているのか。保育職についていないのでツテがなく調べにくい。仕方ないので、政府自治体が公表している統計から調べてみることにした。

まず全国。厚労省の報道資料である。児童相談所関係資料:参考資料5(PDF)を見てみる。ここに、平成27年度の児童相談所の職員数内訳が出ている。

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児相職員総数は10,738名だ。このうち、児童虐待相談に対応してケースを受け持つのは、児童福祉司だ。その人数は2,388名である。

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平成27年度の全国児童虐待相談件数は103,260件(「全国の児童相談件数の推移」平成28年8月4日、厚生労働省)であるから、職員1人あたりのケース件数は約43件である。それも虐待のケースだけでだ。(当然ながら児童福祉司の受け持ちのケースは虐待だけではない。)…虐待のケースには特に個別に丁寧な対応が必要なのに、これでは満足な対応など望むべくもない。10年前と状況は変わっていないのだ。

何度も書いていることだが、相談件数が増えたのは虐待の捕捉率が高まったという成果である。学者、NPO、政府自治体が児童虐待の認知に努めてきたこと、これは評価して良い。だが、児童虐待の相談件数は20年にわたって増え続け、平成27年度にはついに10万件を突破。20年前の約100倍に達した。平成15年〜平成25年度の10年間で、虐待で殺された子どもの数はなんと1,009名。10年で1,000人以上の子供が虐待死したのだ。

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児童虐待に関してはさらなる対応の強化が必要と言わざるを得ない。まだまだ暗数があると考えられるが、捕捉率がそこそこ上がってきたいま、対応の体制、つまり内容をもっと強化する必要だ。そのためには、児童虐待というものの詳細な理解が必要だと思う。

虐待被害者100名の想いを綴った『新編日本一醜い親への手紙』仮題/dZERO刊)は、その理解に最適な資料の1つになると思う。すでに今秋の出版が決まっているので、関心のある方はぜひとも購入を。

とくに児童相談所職員のみなさんは必見だと思います。




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