2017年8月25日金曜日

#児童虐待 相談件数の増加と、データに基づく今後の予測。

私は20年前からずっと「児童虐待は増え続ける」と言い続けています。少子化が進んでも虐待は増え続けるし、貧困格差の増加と共に増え続けると言ってます。それは今も同じです。感覚的・経験的にそう考えていました。私はガテン系なので、何より自己の経験則を大事にします。自分の目で見たことや、肌で感じた感覚こそが大切だと思っています。しかし、それでは単に職人芸的な予言にしかなりません。めんどくさくて嫌なのですが、たまにはデータに基づいて簡単に今後を予測をしてみることにしました。

①子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第13次報告)及び児童相談所での児童虐待相談対応件数(2017年8月17日、厚労省)http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000173365.html

おなじみのデータですが、これに合わせて、厚労省が発表した2つのデータを参照してみました。まず1つ目は

②平成27年度 少子化の状況及び少子化への対処施策の概況(概要<HTML形式>) (少子化社会対策白書)http://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/whitepaper/measures/w-2015/27webgaiyoh/html/gb1_s1-1.html

です。14歳以下の人口推移のデータを抽出して、①と合わせてみました。


(クリックして拡大できます。)

14歳以下人口の減少とともに、件数は増えていますね。この推移比較から言えることは、「子供1人あたりでの虐待相談対応件数が増えた」ということです。そして、少なくとも「子供の絶対数が減るから、児童虐待相談件数も減るだろう」と考えるのは間違いだということです。

次のデータは、

③平成27年版 子ども・若者白書(全体版)|第1部 子供・若者の状況

からです。ここから抽出した「子供の貧困率(%)」、を①と合わせたものが以下のグラフです。

 (クリックして拡大できます。)

説明するまでもないですが、貧困率の増加とともに件数も増加しています。貧困の解消が直接的に児童虐待件数の減少につながっているかどうかは、もっと細かい分析が必要ですが、「子供の貧困の増加とともに、対応件数は増える可能性がある」ことは否定できないと思います。

いずれにしても、児相のパンク状態からみて、大幅な加配増員は急務だとしか言いようがありません。

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